美容室でよく出て来るラップは何?

『美容室でよく出て来るラップは何?』

 

とりわけてヘアカラーを塗った後に髪を覆うようにラップを巻かれることがありますが、あれはなんのためにするのでしょうか。サ◯ンラップ?ク◯ラップ?ですかという質問にお答えします。

A どちらでもなく美容業務用のラップになります。(自宅で料理等で使用する時は個人的にはサ◯ンラップ派です)業務用は市販品より厚みがあり、ラップ同士が剥がれやすくなっていて施術時使いやすくなっています。美容室によっては上記の市販のラップを使用する場合もあります。ラップをつける意味合いは

1,乾燥を防ぎたい。空気にふれることを防ぎたい。

2,頭皮から伝わる体温を効率良く使い、薬剤の浸透を促進したいため

3,薬剤を他必要としないところに触れることを防ぎたいため。

 

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図: acworks

 

になります。理由1は美容室の場合通年エアコンを使用する頻度が高いため、髪の水分量のコンディションが変化しやすく、薬剤を使用し始めと中間で薬剤の作用が変化することをできるだけ防ぐためです。実際には保湿力を上げることはできても、密閉は厳しいです。理由2は薬剤の多くは熱によって作用を促進すると考えられているためです。3,ラップ本来の意味、「包む」ということですね。しかし・・・

「過去と今で大きく理論が変わったことがあります。」

 

それはヘアカラーにおいてラップで包むことが大切と言われてきました。なぜかというと、理由2の体温を効率良く使うことで、染まりがよくなると信じてきましたが、ヘアカラーにおいて、色持ちを良くする、希望の明るさまで調節する等、カラーの性能を最大限に引き出すのは実のところ「酸化」が大切なのです!!カラー剤には1剤と、2剤があり、塗る直前に混ぜ合わせて髪に塗るということをご存知でしょうか?そのうち2剤が酸化させる薬になります。これらも塗ったあとも良く空気に触れるように塗る技術を使い塗る、塗り終わったあともさらに酸化の工夫を行う。

これが一番の大切なことになります。

酸化と言うとちょっと難しく聞こえますが、空気に触れやすくするということです。なので、ラップで密閉を目指す、体温を利用するより、「オープン」にすることで性能を最大限に上げることができます。むしろ美容師的にいいますと、

「密閉自体がマイナスに働く可能性がある」

という事実を知った時のショックは初撃でした。

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この時ある種、お店の方針に関わる決意をしました。教わったことを鵜呑みにすることを辞めようと。自分の頭で全ての美容の現象を一度本当に正しいか、根拠をちゃんと考えてからお客様に提供しようと。

こういうのは美容だけでなく、他のことにも言えると思います。教わったからそれが正しい、当たり前であると捉えそこで思考ストップ。ちょと危険な気もします。その人が絶対正しい根拠はありますか?ちょと違うかもしれませんがSTAP細胞あった説少し前に再燃しましたね?あんなに以前批判されたのに・・・

素直といえば聞こえはいいですが本当にそれが正しいか、真理を理解しようとする自分を持つことも大事かもです。

話はそれましたが、カミカガクは良いものを良い!と考えることができ、声をだしてお客様のためにお伝えし、技術を提供できる美容室でありたいと思います。

ラップの話が大げさになりました。では!