「美容師の出張に関して規定:フォトウェディング等での出張美容は不可」
これは何かというと、いわゆる結婚式の前撮り、また写真撮影のみであり挙式じたいは行わない場合、美容室登録された所以外で美容行為を行うことは「禁止」ということです。
結婚式の直前は、出張美容可。
美容師の立場からすると、契約している写真館やロケ撮影などでの活動がしづらくなる反面、美容師としての活動が守られる要素が増えるという見かたもあります。
美容師法施行令第4条第2号で規定で、美容所以外の場所において業を行うことができる場合は
「婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合」とされている。
リハーサルは儀式そのものではない、フォトウェディングヘアメイクは写真が主体で婚礼その他の儀式では無いという見かたからです。
これは経済産業省商務・サービスグループ サービス政策課が美容師法の取扱について回答したとの趣旨が報道されました。
この報道の本質を考えると、フォトウェデイングについての規定だけでなく、美容活動の範囲が規定が強まっているということが言えます。それは何かというと、
「美容師法が定めている特別な場合を除き、美容室以外で美容行為禁止」また、
「美容師免許を持っていない人の美容行為禁止」をより規制してきているということです。
身近なことで言えば、呉服屋さんでの着物の試着の際、成人式の試着会、着付け教室、飲食店のスタッフルーム等で従業員に対して、髪をあげる、メイクをしてあげることができなくなる。
お祭り等での浴衣の準備の際も然りです。これも影響ありそうな気がします・・・
そして今後考えられることが、美容師法施行令第4条第1号の
「疾病その他の理由により、美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合」
これも規制が強まります。これにあたるのもの中で、テレビや映画、雑誌、ショーなどが含まれ、現場でのヘアメイクがOKでした。これが変わりつつあるようです。
私もこういう仕事はかつてとても興味がありました。そのために一度新潟県を離れていたところでもあります。
アーティストのヘアメイクも会場でできなくなったら・・・
またこれまでは、出演者の俳優、役者、モデルさんにヘアメイクを行う場合は美容の一環では無く、制作の一環と捉えられ免許を持たなくともヘアメイクに携わることもできました。
実際、早く現場での技術を身につけたいために、美容学校にいかずヘアメイク事務所に入り、免許をとらず業務に携わるケースもありました。
新潟県内でも多くのアーティスト活動をしている人もいるし、それに携わる美容師も多くいます。
そのことに関してはどうなっていくのか個人的に非常に気になるところです。
追記:
そもそも、「美容」とは何か?
美容師法に定められている内容によると、
「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。」
とされています。(ちなみにカットや染毛はパーマの一環に含まれています)
これは報酬を受け取る、無報酬関係なく、断続的に行う事にあたります。
無料でも他人に行うことはダメということです。