『色持ちの良いカラーは何色?』
A 現在の髪の色によって違います。
プロフィール:『カミカガク」代表 佐藤 友紀
ちょっと新しいを楽しむ美容をコンセプトに、丁寧なカウンセリングを重視した小さな美容室を経営。
「美容室で米ぬか?」伝統を取り入れ優しい施術を提案。
約4年間長岡で修行後、関東へ。前職で約8年従事後、伝統ある長岡市千手の長生橋通りに美容室を出店。
髪をクセを活かすための提案を大切に、お任せオーダーをする顧客が多い。いつもとは違った新しいスタイルにしてみませんか??
色持ちに対して様々なアドバイスをしてもらうけど、どうしたらよいかわからなくなってっきているとのご相談です。2ヶ月に1回カラーを行っているが、毛先が黄色っぽくなるのが嫌で相談したところ。美容室Aではアッシュ系は色落ちが早いからヴァイオレットが良いとか、Bではピンクが色持ちよいよって言われたなど、その時によって言われることが違うとのことです。
僕もこれまでもらったアドバイスの話を聞いて、なぜそういうふうに言われたかをお客様の話を聞いてじっくり考えました。
まず色持ちを考えるにあたって、大切なことがあります。それは髪の毛を構成している色についてです。含まれている色は黄、赤、青の3色です。これの含まれているバランスが現在どのようになっているかが、染めた場合の色持ちに大きく関わってきます。
髪の毛に含まれるバランスは3つの要素で変わります。
①人種:これは人種そのものというよりは、個そのものが持っている髪の色です。日本人は一般的に黄色を一番多く持っていて、その次に赤、青の順に髪に含まれていると言われています。どんなに髪の毛の色が抜けても、黄色っぽく見えるのは髪の毛の中に黄色成分が最後まで残っているからです。一番最初に「青」が抜けるため、脱色し始めは、赤オレンジっぽい「茶色」で赤が強めに出てきます。その赤が抜けるといよいよ黄色っぽいベーシュ色に見えてきます。この場合はピンク系の色は青系のアッシュよりも残りやすく、ピンクブラウンにしやすい状態です。また、先程「青」が一番最初に抜けるといいましたが、個人によっては赤よりも青が多く入っていることもあります。その特徴はカラーをしていない状態で、普段は黒っぽい髪の色にみえるものの、強い光に髪が照らされた時にアッシュブラウンに見えます。この場合は逆にピンクブラウン系の色を入れたとしてもなかなか発色しづらい状態です。
②カラー履歴:今までカラーを施術していた場合、どんな色をどんな順序で行っていたかです。それによって髪の内部に残っている色のバランスが変わります。青が少し残っていてアッシュを感じるブラウン。赤が少し残っていてオレンジブラウンに見える。またまた、しっかり色が抜けてイエローベージュっぽく見える等、茶色と一言に言っても赤が残っている、青が残っている、黄色が残っている等これまでのカラーの影響がどの程度考えられるか見極める必要があります。
③ダメージ具合: 日本人で多いのは、ダメージが強くなる程、青→赤→黄色の順に髪の色が抜けていく。大まかに言うとこげ茶、→赤茶→ベージュブラウン→ゴールドと染めなくても痛みで変化することもあります。染める場合どれくらい栄養が髪に残っているかこれも考えながら染めないと、希望色になりづらいです。ダメージによっては染めた時に染まりやすい色が変化したり、残って欲しい色が色落ちしやすくなることもあります。
この3つになります。これらを考慮して色持ちを最大値までもっていくために、まず髪のベースをどうやって整えるか。必要な色味を足すだけでなく、不必要な分の色味をどうやって打ち消すか、そしてダメージを抑えるかバランスを考えながら染めていきます。なのでその時の髪の状態によって美容師からのアドバイスとして言われることが変わるのだと考えれます。私も担当させていただくお客様に関しては綺麗な状態を長く継続するために一度だけでなく、できれば、「中、長期プラン」で提案させていただきます。一度のみではそういう意味で可能な領域と難しいことがあります。
私は希望色と、色持ちのバランスはこういうところを考えてお客様に提案させていただいています。ご参考までに。
では!